2025年8月23日、奄美大島でお話しさせていただきました。リビング奄美さんからゲストのご打診をいただいたときはもっとカジュアルな会だと思っていましたけれど、本格的なイベントになってしまいました(笑)
ふだんお客様第一でありたくて、こういった登壇依頼は避けてきたのですが島での登壇ということで腹をくくりました。そろそろ「アイランデクス」という離島分散型で働く不思議な組織についての自己分析も兼ねて、これまでの歩みを参加者と一緒に追体験いたしました。
■イベント内容について
【社長の起業ノート、公開します】貯金ゼロからはじまったわらしべ長者ストーリー
“新しい事業を起こしたい“と思っても、身近にロールモデルを探すのは難しいですよね。起業家にも様々なタイプがあり正解もありませんが、挑戦し続けた人の体験から学ぶことは必ずあります。本イベントでは、先輩起業家が事業成長の過程で経験した試行錯誤をお伝えすることで「事業をカタチにしていく」過程を追体験し、“自分の場合はどうするか“を考えるヒントをご提供します。
今回のゲストは…
「離島引越し便」でおなじみのアイランデクス株式会社の代表取締役 池田和法さん。
24歳で起業し、これまでに複数事業の立ち上げをされてきた池田さんのビジネス人生は、なんと1枚のコロッケから始まった「わらしべ長者」を地でいくストーリー。「人に喜ばれる仕事をいかにつくるか?」を大事にしてきた池田さんが行ってきた事業検証の過程を紐解いていきます。
https://livingamami.com/news/event_250823
当日は、奄美大島で企業を考えている方々がオンラインとリアル合わせて8-10名程度が参加されたようで、講演後に長めに設けていた質問タイムも非常に盛り上がりました。
■感想の一部をご紹介いたします。
・とても心揺さぶられるというか、本質的で等身大の言葉で刺激的でした。
・島っちゅのみなさんのためにのために、自分のスキルを生かして頑張りたいとの思いだけで突き進んでました。池田さんの話を聞いて、誰にも言えなかった思いをわかってもらえたような熱い気持ちになりました。
・私自身、勇気づけられる内容でした!背中を押された気持ちです。
・本やネットとは違う生きた話が聞けて、嬉しかったです。目指している経営者像の一つになりました。
・上辺の話だけなく、リアルがあり、起業したい自分に刺さった。
・講演内容も面白く、質問しやすい環境だった。
・私がやってきたことを全て肯定していただいたような気持ちです。起業して以来抱え続けてきた疑問に全て答えていただいたと思います。
島の人も移住者もどちらも参加していて、土曜の午前中という時間調整が難しいタイミングの開催にも関わらず、大変熱量の高いイベントになりました。ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました。
リビング奄美さんについても、長らく仲良くしておりますが、こうした対話拠点が名瀬の中心地にあることは、「これから厄介な課題に向き合っていくとき、非常に大切なコミュニティになっている」のだろうと思います。
今後ともますますの盛り上がりを応援しております!

■プレゼン内容抜粋






今回、あくまで「これから起業する人」を想定したプレゼンテーションでした。説教くさい内容にならないように、我々が反省しながら前進して、気づいた事例や仮説を中心にシェアさせていただきました。
後日譚
プレゼンを終えて、夜に奄美の友人たちと食事を食べながら自分の起業家人生を振り返る中で、気づきがありました。それは次のようなことです。
・経営の経験がなかったからこそ、正規の手法を知る人なら切り捨てるような、市場性や採算が合わない事業にがむしゃらに取り組むことができた
・引越し業の経験がなかったからこそ、物流業界の古い慣習や、踏み込んではいけない領域があることも知らずに突き進むことができた
・組織作りの経験がなかったからこそ、監視がない方が、人は一生懸命働くことを信じることができて、離島分散型の組織を作ることができた
振り返ってみると、「知らないこと」が私の大きな強みになっていたのだと気づきました。
一般的なスタートアップ企業のように資金調達に追われることがなかったおかげで、事業の急成長ではなく、会社として、人間としての成長にじっくりと向き合うことができました。哲学や理念がまだまだ未熟な自分にとって、これは何よりも価値のある時間だったと感じています。
これからも、この「知らないこと」を恐れず、学びと成長を続けていきたいと思います。
反省ばかりの起業家人生ですが、私たちの経験が、これからビジネスに限らず何か新しいことに挑戦しようとしている人たちの、一歩踏み出すきっかけや、対話のきっかけになれば嬉しいです。
